Cheap Thrills (Sia)
Billboard Hot 100(ビルボード・シングル・チャート)の第1位を長期に渡って独占してきたDrake(ドレイク)のOne Danceを首位の座から引きずり落とした、Sia(シーア)のCheap Thrillsを取り上げてみました。
MVの中でダンスしている少女は、Chandelierでも独特のパフォーマンスを披露してくれたMaddie Ziegler(マディ・ジーグラー)。ユニークというか、芸術家肌とも言うべきか、狂気さえ感じる踊りっぷりです。音楽とダンスとジャンルは異なりますが、SiaとMaddieが醸し出している雰囲気には同じものを感じます。
この記事ではCheap Thrillsの歌詞や意味の解説と、歌詞に使われている英語表現やフレーズの解説をします。歌詞カードに付いてくる対訳はあくまでも一つの解釈です。英語の歌詞を英語で読み取って、あなただけの日本語訳や和訳をしてみてくださいね!
本サイトでは、批評・研究の目的での引用に留め、歌詞の全体像やその対訳・翻訳・和訳は、著作権や翻訳権の関係で載せていません。英語の歌詞についてはgenius.com>Cheap Thrillsをどうぞ。
歌詞全般について
cheap thrillsは「安いスリル」ではなく、「お金なんてなくても、thrills(ドキドキ、ワクワク、ゾクゾク)は味わえる」という意味のタイトルです。日本語で「スリル満点」という場合の「スリル」はどちらかと言うと、恐怖に焦点を当てているように思えますが、英語のthrillという英単語は、その他にも興奮・感動・喜びという感情と結びついています。歌詞の主人公は、ダンスさえあれば、お金なんていらないとキッパリと歌っています。「物」をどんどん削ぎ落として言った時に残ったもので、どれだけ楽しむことができるか、それが人生を楽しむ術なのかもしれませんね。物で満たされた生活を送る現代人に聞いてもらいたい歌詞と言えます。
英語の歌詞と和訳のヒント
come on
come onは「こっちに来て」というおなじみの意味を初めとして、使う文脈や言い方によって様々な意味を持ち得るフレーズです。ここでは「さあ、さあ」という感じでしょう。
turn the raido on
turn A onで「Aをつける。」
it’s Friday night
「今日は金曜の夜。」金曜と言えば、日本でも「花金」と言うように、ワクワクする週末が始まることを期待させる曜日です。英語圏ではTGIFという言い方があるとか。Thanks God, it’s Friday! (神様ありがとう、今日は金曜日だ!)の略語です。
I won’t be long
「私は長くはかからない」=「もうすぐ行く」という意味になります。
gotta do my hair, put my make up on
主語のIが省略されています。gotta = going to。do one’s hairで「髪を整える」という意味合いです。do the dishesで「皿を洗う」という意味になるのと同じです。put A onで「Aを身につける」なので、put my make up onで「化粧をする。」英語では、服を着る、化粧をする、メガネをかける、などすべてput onやwearを使います。
‘til I hit the dance floor
このhitは「…に到達する」の意。「私がダンスフロアに到達するまで。」
I got all I need
all I needで「必要なものすべて」という意味。「私は必要なものすべて持っている。」
I ain’t got cash
ain’tはここではhaven’tの代用。「私は現金はもってない。」お金はないけれど、必要なものは揃っている、と歌っています。ダンスするためには、体と場所だけあれば、他のものは何もいらない、ということですね。
but I got you
「でも、私にはあなたがいる」と和訳に可能です。私見ですが、このyouは「ダンス」のことを言っているのではないでしょうか。「私にはダンスがある」、物なんてなくたって、ダンスフロアさえあれば、cheap thrillsを楽しむことができる、と。
I don’t need dollar bills to have fun tonight
ここではっきりと、楽しむためには、ドル紙幣なんていらないと歌っています。
I don’t need no money
don’t need noで「…なんていらない」という意味。二重否定はふつう「強い肯定」の意味になり得ますが、ここでは「強い否定」を表しています。
as long as I can feel the beat
as long asは「…の限り」という意味。「私がビートを感じていられる限り。」
as long as I keep dancing
keep doingで「…し続ける。」「私が踊り続けている限り。」
まだ13歳とは思えないMaddie Ziegler
Cheap Thrillsのライブ映像が公開されています。片隅でSiaが歌う中で存在感を示しているのがダンサーたち。その中でもやはりマディーは一際存在感があります。Chandelierで初めて見せた芸術的なダンスの印象が強い分、今回のCheap Thrillsでの演技にも目を釘付けにされます。
テレビ番組にもよく出ているようで、とても13歳とは思えないトークっぷりです。アメリカはパブリックスピーチ(公で自分の意見をはっきりと述べる)が徹底して鍛えられる国であることは別にしても、堂々とした話しっぷりには感心します。
動画では、Cheap Thrillsの中のダンスをこつも教えてくれてます。
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